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小学二年生の不登校

 

不登校気味の息子が、今朝は学校へ行った。嬉しくてたまらない。

自転車で送ろうか、と声をかけたら、今日は立ち上がって玄関へ行き、にっこりとした。靴を履こうとすると、苦しそうにして、それでも立ち上がった。息子は二年生の四月の終わりから突然、学校に行こうとすると吐き気が出るようになった。

薬害による高次脳機能障害の可能性。医師が診断書を出すことのない慢性疾患。今のところ、治療しようとする医師はほぼいない。息子は、3才の予防接種で軽度の全身麻痺を起こした。知能の遅れはなく、通常言われる発達障害とも違う。

近所の小児科から、大学病院の小児神経科まで受診した。複数の医師から、予防接種の安全性は絶対で、これは副反応ではなく、幼児特有の反抗期や、甘えが強く神経質な性格との診断を頂いた。考えにくい。私は息子のことを、自立したおおらかな子だと思う。真面目で努力家だが、頑張り過ぎることもないし、我慢し過ぎることもない。

息子は、年長になっても朝晩になるとうまく歩けず、ベビーカーで登園した。お友達に指をさされて笑われた。嚥下障害で食べ物が喉を通らない。毎日、保育士の先生に給食で叱咤激励され、居残り給食で嘔吐。息子はいつでも、にこやかだった。

下の子も体質はほぼ同じものの、2年早く気づけたから、薬害を完治し、徐々に上の子を追い抜いてる。すべてのお医者さんから否定された意見だが、自分の確信を、せめて文章で表現していくしかないなと、思っているところだ。

高次脳機能障害は、多くは事故で頭部を損傷したことによるものだが、頭は打っていなくても、全身の神経を損傷していることは、私が自信を持って人に説明していった方が良いと思うに至った。子供だから、生まれつきの最初からの症状という感じになるけれど、発達障害とは違う。それを明確に説明できないと、周囲も対応を間違ってしまう。今までずっと、発達の遅れた子、という扱いを受けてきたことによる二次障害、給食のトラウマ、それも不登校の原因だと思う。

一年生で初めて、担任の先生に気付いてもらえた。先生は、観察力の鋭い論理的なタイプの方。大変なのにとても頑張っていると思います、と面談でおっしゃっていた。息子は一年間、風邪以外では休まず遅れず登校した。保育園にも十分に通えていなかったので、初めてのことだ。

今の二年生の先生は、頑張り屋で厳しく情緒豊かな方。息子の対応に、全力を尽くして下さっている。面談では、能力は十分なのに甘えや怠けが出てしまう、と話して下さった。息子のことをよく理解しているとは思わないが、落ち度もない。小さな障害に気付くことというのは、本当に難しい。一方で、息子は先生をよく見抜いているようだ。

近所のママさんが、息子のことを、階段を降りるだけで大変だねえと声をかけて下さった。こんなことは珍しい。

目に見えない障害とは、孤独なもの。

先週、先生が家まで、小さな寄せ書きを持ってきて下さった。急いで書いてもらったから少ないけど、と言いつつも、息子の仲良しの子四人の名前が並んでいる。休日に一緒にゲームをしてくれる子、休み時間に息子を捕まえて離さない子、女の子の名前もあって息子のことが気になっている子だ。あと、隣の席の子。

通常は、学校に行けていない子に寄せ書きなど、逆効果でしかない。でも、私は嬉しい。書いてくれたお友達は、誰も書かされたのでなく、自分の言葉を、書きたいという意志を持って、喜んで書いてくれている。見たら分かる。息子は当然、寄せ書きから目を背けたが、私はこの寄せ書きを大切に取っておこうと思う。

息子は、学校へ行けるたびに、元気になって帰ってくる。お友達みんなが愛してくれる。だから、なるべく行かせたいと思う。

今日、息子が帰宅して、どうだったか聞くと、「みんな待ってた。」とのこと。なんて温かい。優しいお友達がいっぱいのクラス。