:: rainbowdrops ::

ポケモンしりとり、明るい我が家

 

インフルエンザかなあ。子供は発症していないのに、私だけ。とりあえず、咳はベランダで。

39.6度、誰も心配してくれないや。

ってぼやいていたら、8才と6才が、笑いながらドタバタと家の中を走り出した。息子なりに、妹の面倒を見なきゃと思ったのと、不安から現実逃避したいのと。

声が出ないから、筆談。

[ひっこし]

「おひっこししないー。」と怒ったような顔で、メモをぐしゃぐしゃにした息子。抱きつく娘。マンションだからね。何度も怒られるなら、お引っ越しだよ。

ひとり親家庭に限らず、どの核家族にもある、ママが病気したらどうしよう問題。人に頼って、ってよく言われるから、何をどうやったら人に頼れるのか、ネット検索してみた。

保育の話しか出てこない。保育園には日中通っているし、日常の世話が必要な年齢でもない。買い物も頼める。

要するに、何も困っていない。それに、全く誰も心配してくれないこともない。ただ、休めない。休まらない。

[ふろ]

おふろの「お」も付かない、投げやりなメモだけど、「ふ」の字を四画で書かないと、小学生の息子にバツを付けられる。ぬかりなく。

キャーと、お風呂へ走り込む子供たち。何十分経てど、お風呂からは笑い声。洗っていると思えない。息子がときどき、「声が大き過ぎるんだよ。」とたしなめている。

私がお風呂に入り、無言無表情でお風呂のポスターを指さして、息子をポスターに背を向けさせ、九九の7のだん3回を言わせた後、私が先に上がる。

一時間くらいの間、二人で叫び合っていた。

「リザードン! ドでいいや」「ドヒドイデ!」「デデンネ!」「ネクロズマ!」「マグマッグ! クでもいいんだよ」「クサイハナ!」「ナッシー! イね。」

ポケモンのキャラクターでしりとりをしているようだ。私はゲームはよく知らない。アニメは観ている。『ポケットモンスター サン&ムーン』、大好きな作品。

ベッドの中でも、ポケモンを言い続ける二人。息子が、「もう寝るからいい。」とぶっきらぼうに言ってコロリと寝ると、娘が後から、
「ねえ、イーブイ。」
もう寝たから、シー。

夜中に娘が、ケタケタと笑う。眠っている。

しばらくすると、息子が、クスッと言う。眠っている。

休日の朝、7時ぴったりに子供二人ともガバッと起き上がり、
「イーブイからだよ!」「うん、イーブイからだよ!」

息子に風邪がうつっていないか聞くと、
「大丈夫。ママは大丈夫?」と息子が言う。
息子は、大丈夫に見えない時は、わざわざ大丈夫って聞かない。治った様子を見て、安心したんだろうな。

おかげさまで10時間寝て、すっかり解熱。まあ、何度の熱があっても普通に動ける。進化かな。

すごく困っているわけではないし、何とかはなるし、家の中は明るいのだが、独りで背負っているという困り感。それが孤独というものだ。子供は、どんなに心配してくれようとも、私に対して責任を負うことはない。これが、風邪を引いた時に限らず、日々常にある困り感だ。