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ヤル気の年長組、子供はこんなにも伸びる

 

保育園の年長組の劇。強烈だった。

16人の子供たち中でもいちばん圧倒されたのが、うちの娘。家では見たことのない姿。私、こんな風に育ててないや。前にも書いたけれど、このクラスの若い担任の先生がすごい。

娘は、お腹からの発声で、口を大きく開け、滑舌もはっきりと、間合いも完璧で、迫力のノーミス。ダンスも、リズム感バッチリの、キレッキレの、高いジャンプで、ビシッと決めポーズをし、力任せではなく整っていて、迷いなく前だけを見据えて、緊張を楽しんでいる。自信がありすぎて、大人びていて、ふてぶてしくさえ見える。ときどき余裕の笑顔を見せる演技力。何だか、うちの子じゃないみたいだなあ。勇ましい。息子とは全然違う。

娘に限らず、子供たち全員が100%のヤル気。担任の先生は、暴れん坊で利かん坊の16人をまとめてここまでどうやって指導したのか。個を生かすことと、全体をまとめること、同時にこなしている、若い女の先生。劇の完成度と、圧倒的なエネルギーで、見ている側も力がみなぎって、ヤル気が湧いてくる。

年長組の子供たち全員で話し合ってストーリーと配役を考えたらしい。5才か、6才になった子供たちだ。娘は、主役五人組の、「優しい海賊わんぱくだん」役に立候補。器用な子も、歌もダンスも出来ない子も、自分に出来ることで活躍している。これが出来ないといけない、という枠を子供に当てはめない。

宝探しの行き着く先は、大切な友達という宝だった、というストーリー。最後は、進学にまつわるメッセージ、「みんなで過ごした時間は大切な宝物です。これからもずっとずっと友達です。」という立派な締めくくりで、涙する保護者も。この地域は、子供が多く、このクラスは近隣の6校に分かれて進学する。1~3人ずつ、バラバラになる。

毎日こんなに頑張って練習していたなんて。無理はしていない。だって、帰宅後に不機嫌になったり疲れたりしていないもの。習い事は何もしていないけれど、園で過ごすだけで、たくさん学習し、体が丈夫になっていく。この先生との出会い。どんな大人になっていくか、少なからず影響があると思う。

どの保育士も完璧であれとか、そういうことではない。誰もがここまで出来る必要はないし、いろんな先生がいて良い。でも子供のうちに一度は、こういう貴重な先生に出会いたいもの。そして出来れば、こういった先生を、世の中全体で育成して増やしたい。先生は保育が趣味なんだと思う。いい仕事してるな。

子供は、親だけが育てるんじゃない。娘は最高にラッキーだ。