:: rainbowdrops ::

ワンオペ育児ならではのしつけの困難さ

 

私の8年間のワンオペ育児で、しつけがうまくいかないことについて。

飲食店で働いている方からの拡散希望という記事を読んだ。店内でお子様を自由にさせないでください、椅子の上に立たない、店内を走り回らない、とのお願い。

これを書かれた方に悪気はないし切実なのだと思うけれど、この考え方がまさに、子育て中のお母さんたちを追い詰めているとも思う。

「どうして親なのにきちんと子供に責任を持ってしつけをしないの」「どうして当たり前のマナーが守れないの」という周囲の思い。

個人的には、きちんとした飲食店に子供を連れて行かない。でも、その答えにたどり着くまでに、何度も失敗を重ねたし、何年も要した。

どうやっても、行儀が良くて、言うことを聞く子に、育たないのだ。叱れば叱るほど、「悪い子モード」に入り逆効果。そう思うから、叱らない。出先で子供二人に泣かれたら迷惑だし、立ち往生。という言い訳の、しつけの出来ない母親なのかもしれない、とさえ思う。

とてもじゃないけど、日常生活の中で子供を叱る暇などないのだ。叱ることは、ワンオペ育児において、恐ろしく大きなタイムロス。

一人だと、叱った結果、その余分な行動で寝るのが遅くなり、翌日また格段に子供の機嫌が悪くなる悪循環。可能な限り機嫌をとって、生活行動を滞りなく進めることに集中せざるをえない。帰宅から、子供の宿題、遊び、食事、風呂や歯磨き、就寝を、私の食事の支度、掃除、洗濯、風呂掃除、明日の準備と同時に、間髪おかずに分刻みで行わなければ生活は保てない。

そしてもう一つ、一人で子供を叱っても、困ってるお母さん、怒ってるお母さん、許すお母さんを同時に演じ、その後すぐに切り替えて次の行動に移らなければならず、結局子供から見て、叱った効果はほとんど無い。

せめてもう一人、家の中に協力的な大人がいれば済むこと。日本中の多くの核家族できっと、お母さんと子供だけの夕食を過ごしていることだろう。