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5才、先生の前では絶対に見せられない家の顔

 

保育園の年長組の親子遠足で、動物園。張り切って案内してくれる上の子。昨年、小学校の遠足で行ったとのこと。

娘は、園から出されたクイズラリーに前のめり。早く、早くと、上の子をせかす。上の子は、順路に従って動物を見たい。娘は、クイズポイントへ先回りしようとする。

娘は、自分でクイズの答えを書きたいんだけど、うまく書けず、むしゃくしゃ。上の子が丁寧に書いてくれる。責め立てるように泣き叫んで、ムキになって用紙を地面に投げつける娘。上の子は、用紙を拾って、どうなだめようかと、あの手この手。結局また、クイズの答えを先に言ってしまい、上手に書いてしまい、文句を言われ、文句を言い、さらに泣かれる。

クイズポイントに先生がいない。探すけど、いない。終わったんだ。集合時間だ。近道。全部のポイントを回りきれなかった事情を説明すると、先生は甲高い声で娘を励まし、すごくニコニコして、特別に虹のシールを貼って下さった。

娘は、仲良しのお友達とお弁当を食べて、走り回って遊んだ。

保育園の遠足、解散後。帰ろうとすると、
「まだ残ってる。」
と、娘は近道を戻り、続きからクイズラリーを始める。黙ってげんなりと座り込む上の子。前日が小学校の遠足、しかも、過酷な10kmウォーキングだった。上の子にとっては、二日連続の遠足。その翌日に、元気に歩けているだけでも感心。

娘のクイズラリー、何度か上の子に書き直されながらも、執念深く残りのクイズをやり遂げた。解散しているので先生はもういない。

帰宅し、明日先生に見せるかと聞くと、娘は頷くので、クイズラリーの用紙を娘のカバンにしまった。次の登園の朝、用紙を先生に見せようねと娘に声をかけると、
「やっぱりいい。」
と蚊の鳴くような声。そして涼しい顔。すぐムキになって叫んで泣いて執念深く一生懸命なところ、先生の前では見せないらしい。家と外、使い分けているようだ。