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新幹線で乳児が大泣き、あやさず放置する母?

 

さっき、YouTubeを見るつもりでテレビを付けた瞬間にちらっとやっていた番組。

「新幹線で乳児が大泣き あやさず放置はダメ?賛否の声」

心ない番組。いない、そんな母親。

映像の中のお母さん役の役者さんが、新幹線で首のすわらない赤ちゃんを抱いて、泣いているのに余裕の表情でスマホを見ている非常識ママを演じ、それに対し、周りの人が耳を塞いで苦しそうにしている、という映像。それに対し、街角インタビューで、次々と「常識」に関する批判の声。

それを見てまず私が思うのは、この映像の制作自体が非常識だということ。赤ちゃんが泣いていて、パニックになっているお母さんならよく見かけるが、余裕の表情でいる産後のママさんを、私は一度も見たことがないし、ありえないと思う。交通事故にあって死にかけながらスマホを見ている人がいないのと同じくらい、ありえない。

・耳を塞ぎたくなるのはお母さんの方。産後のお母さんは、赤ちゃんの声が普通の音量の何倍にも聞こえている。
・生後2か月とすれば、この人は2か月前にお母さんになった。
・この人は1〜2か月前まで入院していた。電車で出かけるのは大変な困難。
・新生児は普通外出しないので、初めて電車に乗ったかもしれない。
・生まれたての赤ちゃんは、生理的な理由で泣くもの。感情的に「あやす」ことで泣き止んだりはしない。
・新幹線で泣かれてしまうと、たいていはどうすることも出来ないし、どうしたら良いか誰も教えてくれない。

この状況で、お母さんが余裕でスマホを見ているように見えるのは、周囲の色眼鏡でしかない。

根本的に、泣いている赤ちゃんは「あやす」ものではない。原因を取り除くに限る。赤ちゃんを「あやす」とは、感情の発達を迎えた月齢の赤ちゃんを、機嫌の良い時に遊び相手をすること。

新幹線には、赤ちゃん用の優先席が必要かな。こういった育児生活を教えてくれる学校も欲しいな。