続・乗車時にベビーカーはたためない
育児の先生がいればいいのになと思う。
小さな子供のお母さんはみんな、その子のお母さんになったばかり。育児のプロではない。区の母親学級や講習会で教えてもらえたのは、オムツの替え方と、離乳食の作り方。それよりも、経験者が「出かけ方」を教えてくれれば、と何度も思った。
ベビーカーでの外出、毎度うまくいかなかった。
ベビーカーはたためる、という誤解。息子が生まれた頃、ほとんどのベビーカーは、たたむと車のトランクに入る、という仕様であり、駅のホームで片手でたためて頑丈で安全な商品は、一つも見つからなかった。それに、たたんでしまうと、子供と大きな荷物とベビーカー、女性が一人で持って歩ける感じではない。それ以前に、駅のホームで子供をベビーカーから降ろせば、子供はホームを走り回ることもある。しつけの問題ではない。乳幼児は、気を付ける、ということがまだ出来ない。
空いていると思って乗ったバスが満員になってきて、失敗したことがある。
ベビーカーを折りたたんでください、のアナウンスが入ったが、場所を広く開けてもらって、赤ちゃんを誰かに抱っこしてもらわないと、たためないので、どうにもならない。それに、ベビーカーの下段には大きな荷物。赤ちゃんも荷物も降ろせば、余計に場所取ってしまう。
そうやって、一つずつ失敗して覚えた育児。
ベビーカーって、そういえば名前も良くないな。いわゆるベビーは、どちらかというと抱っこ紐が活躍する。歩けるようになる頃からは、体重も重くなるので、ベビーカー中心。歩けるようになっても、赤ちゃんは大人のペースで歩けないし、一日に何度も寝る。
うちの子は保育園なので、昼寝の習慣があり、上の子は6才まで、下の子は4才までベビーカー。大きな個人差があるが、しつけではなく、子供が出先で疲れて、どうしても寝てしまったり、泣いて歩かなくなったりすることは往々にしてあり、抱っこで歩くには重すぎ、子供二人連れて立ち往生するわけにはいかない。そんな非常時のためのベビーカー。
まさか、6才の子がベビーカーを必要とするとは、少し前まで思ってもいなかった。大きくなったからこその、ベビーカー。
バスの車内に貼ってある、混雑時にはベビーカーは折りたたんでいただきます、という案内。折りたためば、
・乗車のために寝かしつけた子供が起きて大声で泣く
・子供と荷物とベビーカーがバラけるので、かえって場所取る
・女性が一人で持てる重さではないし、たたむことも困難
・荷物で手がふさがるので、子供が自由に立ち歩いて危険
と、こういう具合になる。
バスは、ベビーカーを乗せられる配慮をするか、せめて、ベビーカーは乗せられないことがあるというお詫びを掲載し、乗車を断ってほしい。途中でたたむのはムリ。