:: rainbowdrops ::

粗雑で正確な絵を描く

 

息子が、「ママにプレゼントだよ」と、紙を二つ折りにして渡してくれた。
中には、息子と私の顔がそっくりに並んで描かれていた。
後から、「これがパパだよ」とまた二つ折りでくれた。
4才にしては、ものすごく雑で不器用な絵なんだろう。
下の子の顔も描いて欲しかったが、描くに至らなかった。


ずいぶん前に描いた家族の絵は、なおさら雑。
でも、よく見ると二つの絵は同一人物を描いていることが分かるし、
意図するところもよく見れば分かる。

丸顔かどうか、二重かどうか、口の形、バランス。
息子と私の顔をよく似せて、顔の横幅を変えて描いている。
これらの絵は、なぐり描きではなく、
不器用なりに、観察結果を正確に記録しようとしたものだと思う。

上手ではないが、大丈夫。
私の小さい頃の絵によく似ている。
こんな手抜きのような絵を描いていても、私は小学校に入ってから6年間、
なぜか図工の成績は、ほぼオール5。
下手なりに、人が描かない絵を描いていたのだろう。
デザインの仕事をしている今でも、自分は絵が下手だと思う。
息子の絵も、絵というよりはデザインなのだという解釈で見ている。

ある日息子は、家で飛行機の絵を描いていると、
細長いダンボール箱を見つけ、絵を設計図に、
工作をしていた。後から、後ろの翼も付けた。
ちゃんと前のプロペラがクルクル回るように出来ている。


年少さん一年間で制作した作品を保育園から受け取った。
1月「絵馬」、2月「鬼のお面」、3月「おひなさま」。



全部笑っている。鬼まで優しそうに笑っている。
あまりに息子らしくて嬉しかった。

息子の好きなテレビの子供番組は、
『デザインあ』と『ムジカ・ピッコリーノ』。
『デザインあ』は、デザインの基礎である、ものの見方を変えることや、
シンプルに考えることを、最も簡単に、視覚的に教えている。
『ムジカ・ピッコリーノ』は、
モンストロと呼ばれる音楽ロボットが登場し、
音楽理論の基礎を、楽しいストーリー展開で教えてくれている。

息子はブロックも相変わらず好きでよく作っている。
特に車のデザインに興味を持っている。