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生後9か月の記録

 

憂鬱。
娘のせいでも、育児のせいでもない。
苛立ちを感じるのは、私の甘えと依存心と期待なのだと思う。
そう思いながらも、誰かが私に気づいてくれない限り、
育児にまで手が回らないという本末転倒な状況は変わらない。
本当は育児で手一杯でありたい。
育児をもっともっとやりたい。
産後手伝いに来てくれる人もなく、そうやって誰にも助けてもらえないような、
それが私なのであり、自業自得なのだと、そんな考えを自分に課し、
自分の価値が著しく低下していくのを、止めることが難しい。
どうしたら、手伝うという名の妨害をされないのか、それさえも分からない。

子供に対してイライラするというようなことはない。
子供たちは、当たり前のように私を知り、気づいていてくれる。
私の思いを共有しているのだ。元は私の一部だったのだから。
だから、子供たちのために、私が幸せにならなければと思う。
私が子供たちに救われて毎日感謝している場合ではない。
と同時に、それが私らしい育児だとも思う。

娘の9か月健診は、問題なし。7.6kg、71.3cm。
また一段と痩せた印象だが、問題ないとのこと。
ただ、体重が先月も先々月も同じ、というのは、母親としては気がかり。
上の子が大柄だったので、なおさら気になる。
便秘がちだったり、毎月風邪を引いて熱を出したり、中耳炎になったり、
相変わらず体調が優れず、良い時の方が少ない。

そのわりに元気は良く、食事もよく食べるので、
離乳食の回数を増やし、1日3回の食事を始めた。
卒乳を考え、粉ミルクを飲ませようとしたところ、泣いて拒否、
スプーンで口に入れたら、オエッとなった。
9か月からのフォローアップミルクは始めることができなかった。
ミルクを始めると、卒乳がスムーズだし、体重も増える可能性があるし、
外出がしやすくなり良い刺激も増えるだろうと思ったのだが。
私の産後の体調も卒乳で回復する可能性がある。
私が不調だと、子供たちが不安になる。

娘は、ずりばいはまだするけども、遊ぶ時は、腹ばいではなく
座り込んで腰を上げ下げしながら遊ぶようになった。
たまにおなかを持ち上げて、ハイハイをするが、
慣れたずりばいが楽なようだ。そんなに頑張らない様子。
つかまり立ちには余裕が出てきた。

「パーパ」、「マーマ」と人を見てはっきり言う。
服に手を通す時、私がテーテ、と言うと「テーテ」と繰り返す。
20時45分のニュース番組の音楽を、タンタンタンターン、
と歌ってやると、「タンタンタンターン」と上手に繰り返した。
上の子と同じく、話すことに強い興味があるようだ。
よく言葉が出ているので、第二子は早いから、と人から言われることが多いが、
特にそういうわけではない。上の子とよく似た発達だ。

来客が帰ろうとすると、自発的にバイバイをする。状況を理解している。
ちょうだい、と言うと、手に持っているものを差し出す。
歯みがきの練習を始めた。
あー、と私が言うと、「アー」と細い声で口を開ける。
上の子がやるのを見たことがあるので、面白そうに真似ている。

上の子に強い興味がある。
ニコニコしながらすり寄って行くが、鬱陶しがられることも多く、
上の子が「りんちゃん、やーめーてー、やーめーてー。」と言い、
手で押しのけ、最後には足が出る。それでも諦めずに、
何とか仲良くしてもらおうと、泣いても泣いても、すり寄っていく。
ときどき、上の子の方が娘のいうことを真似して「あーあー。」とか言う。
相手にしてもらえると、ギャッと笑って体をぴょこぴょこし、大喜び。
上の子の青いマグが好きで、少しでも手の届くところにあると、
すぐに見つけて一目散に取りに行って、飲もうとする。
「だめ、しゅんくんの。」と言われる。

夕方から始まるぐずり泣きはまだ治まらず、おんぶしていないと、
大泣きしながら私の行く先をいちいち追いかけてくる。
そしてギューッと抱きついてくる。
ベビーカーは、乗る時は喜ぶが、1時間ほどで、抱っこを求めて泣き出す。
よく甘える。

ところが、近所の児童館などへ遊びに行くと、
すっかり私のことを忘れたように遠く離れたところで
おもちゃに夢中になっていて、さっきまでの甘えっぷりはどこへやら。
人見知りもなくなってきた。堂々としてよく笑い、
騒々しい中でもよく寝る。
上の子が赤ちゃんの頃はさらに堂々として順応性があったものだ。
自立していて、寝かしつけなど、したこともなかった。

娘は、夜寝る時は私が側にいないと寝ない。
私のおなかに頭を乗せ、内臓の音を聴きながら寝るのが好きだ。
こういう子は胎内記憶があったりするんだろうなと思う。
上の子は、おなかの中がどうだったか聞いても大したことは答えない。
最初から安心感が強い様子で、心音に興味はなく、
包まれたり揺らされたりトントンされたりするのも嫌いで、
おなかの中を思い出すこと自体がそれほど無かっただろうと思う。

夏の猛暑が始まると、娘はさらに早起きになり、
4時台から大騒ぎして遊んでいるので、
私は睡眠時間が取れず、一日が疲れるようになった。
夏は上の子の保育園で水遊びがあり、洗濯物を腐らせないうちに夜に
洗濯機を回しておいたり、子供が寝てから食事の片付けをしたりで、
家事が終わるのは夜中になる。
育児に休みは一日も無い。
毎日が睡眠不足の限界に挑んでいるようで、
上の子の保育園の送り迎え中は、大量の汗でずぶ濡れになりながら、
目の前が真っ暗で耳も遠く、上の子をせかしながら歩いていることが多く、
これはもうまずいな、倒れるな、と思いながらも、どうしようもなく、
ただ自分がひどく惨めに思え、鬱々としていた。
そんな時、いつも上の子はそれを敏感に感じてひっくり返って大泣きし、
二人を両腕に抱きかかえて保育園まで送り迎えするのだった。
頭の中では、15kgと7kg、大荷物が・・・でも走り回られて前へ進まないよりは
抱っこの方が楽、と朦朧と考えていた。
時間の節約のため、食洗機を買った。

遠方から親戚が来て、外食したり、近所のお祭りに行ったり、
子供同士で家でおもちゃで遊んだりした。
娘は2才の男の子と平和そうに歌のおもちゃで遊んでいた。
親戚が私の育児の問題点をとても親身になって指摘してくれた。
子供との接し方に違和感を感じるということ、子供の叱り方が足りないこと、
育児について人に聞いたり指導してもらったりして、
人のやり方を取り入れていった方が良いことなど、アドバイスしてもらった。
私はつい自分の特殊な考えと思い込みで行動してしまい、普通にやれないところがある。
帰った後、私はついに混乱状態で倒れた。
これをやる前にあれをやらなきゃ、その前にあれを、あれ何だっけ、と
家の中をぐるぐると右往左往するうちに、今自分がしようとしていることが
全く分からなくなり、金縛りにあってしまった。ろれつがまわらない。
同じ日に、上の子も珍しく発熱嘔吐で保育園を休んだ。
娘も熱を出した。
子供というのは、繋がっている。
私のことを知り過ぎている。本当にありがたい。

隅田川花火大会に行った。
せっかくの夏だから家族で行ったのだが、私はそれどころではなく
猛暑に絶えきれず、ただ不快感と戦っていた。
娘は、暑いので喉は乾くが、温かいものは飲みたくないらしく
母乳が全く飲めず、泣いていた。
花火が始まると、口に氷を入れながら、落ち着いて楽しく見ていた。
子供が楽しんでくれると少しほっとする。

もっと簡略に書こうと思うが、すべてが大切で、削ることができない。
さっと書いてしまって遅れを取り戻す、というわけにはいかないのだ。
3か月遅れの育児日記。