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続・人に好かれること

 

息子が突然しっかりしてきたと思ってから一か月。
今度は急に何もかもやりたくなくなって、
保育園の帰りも急に泣き出し、「だっこー」と言うようになった。
五月病の時と同じだ。

「おしっこ」と言うので、一緒にトイレの前まで行くと、
急に「やんや」と激しく首を振って、走って逃げ出す。
行かないのね、と言うと、「おしっこ、おしっこ、おしっこ」と言って
戻ってくるが、前までくるとまた、「やんや」と言って走り去る。
それを10回以上も繰り返す。

歯磨きの後に口をゆすごうとして、突然「やんや」と言って逃げ出し、
逃げた後も、「ぶくぶく、ぶくぶく」とずっと言い続けてはいるものの、
頑にやろうとしない。別に口をゆすぐことに嫌な要素は見当たらない。

テーブルの上に大好きなバナナを見つけて、
「バナナ」と指差し、いざ食べようとすると、「やんや」。
食べたいはずなのに。
もう私が何を話しかけても、「やんや」と答える。
なかなか面白い感じになってきている。

この歳の子供にはイヤイヤ期というのもあるが、
それよりも頑張りすぎたのだろう。
おなかの赤ちゃんの存在、お兄ちゃんになる、
そんな漠然としつつも確かな思いを、
上手に乗り越えて、ひとつ大人になろうとしたのだろう。
即赤ちゃん返りして甘えん坊になったりはしなかった。

最近の息子は、指しゃぶりや爪かみをするようになった。
そんな息子は今までにほとんど見たことがない。
ティッシュペーパーを全部引き出して部屋中にばらまいてみたり、
ちょっと幼稚なイタズラもするようになった。
これも一つの赤ちゃん返り。
強く叱るべきところではないと思う。

退行して甘えてみるかと思うと、
食後に私がちょっと別のことをしてしまっている間に、
食器をキッチンに運んだり、飲み物を冷蔵庫に戻してくれていたりする。
基本的には頑張ることが好きなようだ。

寝る時は、相変わらず一人で寝ようとする。
私と一緒に寝ようとはしない。
でも、寝言で、「ママー、ママー」と言って泣いていた。
それが息子の本音なのだろう。
かといって、自分から抱きついてきたりはしない。
だから私は、いつも鬱陶しがられながらも息子を抱きしめる。
息子がどんな反応をしようと、私は好かれていると思うから。

朝起きると、珍しく今度は息子の方から、
寝ている私に、ぎゅっと頬を寄せてきた。
そして愛に溢れた目でにっこりと笑った。

もっとたくさんわがまま言って、
たくさん甘えたらよいと思う。