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早寝早起き規則正しい生活のススメ

 

赤ちゃんは、おなかが空いたら「ンマンマンマンマ」、
楽しいとき「ダッダッダッダッ」、
これは世界共通なのだろうか。
この赤ちゃんの言葉をそのまま、mom、dad、と
してしまったのも親心というもの。
転げ回って興奮したい時は「パーパー」、おもちゃで遊びたい時は「バーバー」。
嫌な時は、「ノンノン」「ナンナン」。

日本では、あるアンケートで、赤ちゃんが初めて発する言葉の
第一位は「マンマ」らしい。これを、母親が呼ばれたことにせず、
まっすぐにゴハンの意味にとらえた日本人は
なんて正直で謙虚なのだろう。

人は、話すことよりも聞きとることから先に習得するものと思っていたが、
違うようだ。
赤ちゃんのいちばん最初の言葉の習得というものは、
まず発音の気に入った音を自発的に言ってみる。
すると周囲から何らかの反応が返ってくる。
例えば、マの発音をすると母親が返事をする。
また言ってみる。また返事をする。
繰り返すうちに、言葉に意味があることに気づく。
真似をする、というのはまた次の段階だが、それも同様に、
まず無意味に繰り返してみて、
相手の反応を見ながら意味を習得していくのだ。
まず聞いて、だんだん分かって、初めの一言をしゃべる、
というのではない。

息子は生後9か月、何でも真似する。
言葉、に急激に気づき始めている。
「ダッ」に近い言葉から徐々に、「デキタ」「デタ」「タッタ」と広がっていく。
便が出ると、「デタ」と言う。タ行は、達成感、嬉しい、という時に言う。
夫と私の両方が同時に視界に入ると、「ママパパ、ママパパ」と呼ぶ。
食事のとき、よく噛んで、と私が言うたびに、
「パークパーク」と口先でつぶやいてはニヤリとする。
おいしい?ってっ聞くと、「ンンー!」と答えてくれる。

ちなみに、「ママ」はたいてい泣きながら言うのに対し、
「パパ」はいつも笑いながら言う。
「ママ」と「パパ」では用件が異なるのだ。

生まれたての人間を見ていると、この世が次々に解かれていく。

朝7時に自然に目が覚めて、伸びをして、笑って、
そして食事をして、便が出て、運動して、大きな声を出して、
夜9時になると決まってホットミルクでコロリと寝るのだ。
しかも驚くほど時間に正確だ。
ああ、人間は、日が昇ったら自然に起きて、
決まった時間におなかが空いて食事をし、
夜は眠くなって自然に寝るものなんだなあと思う。
今までは、徹夜してもそのあと昼まで寝たらそれでよし、と思っていた。
早寝早起き、規則正しい生活は、人間に埋め込まれた初期設定なのだ。

ただ、赤ちゃんはみんなこのように生活しているというわけではない。
夜中に2時間おきに起きて授乳の子もいれば、
夜泣き、昼夜逆転、寝たいのに眠れない、不安で抱っこを求める、
こういった乱れがある子がほとんどで、
でも息子はそういった乱れがなく、
こんな楽々な赤ちゃんは、なかなかいないのだろうと思う。
でも、この状態が人間の初期設定そのものではないだろうか。

息子の腹時計は本当に凄い。
昼寝は30分1セットで、30分経つと一度目を開け、アァ、と一声発して、
そこからまた30分寝る、というのがいつものパターンだ。
食事や授乳の時間を逃さないところもすごい。
食前に寝ておきたいらしく、ちゃんと逆算して1時間前から寝に入る。
何をしていても、時間が来れば、ぷつっと寝る。四つん這いのままだったり、
あぐらをかいていたり、私の携帯電話を取ろうとして手を伸ばした、
その姿勢のままだったりする。さながら強制終了。

生後9か月の成長としては、
それほどハイハイをしない。
運動能力が低いとは全く思わない。
どうしても立ち上がってしまうので、
一日中、立ったりしゃがんだり、伝い歩きをしたりしている。
ベビーベッドの中はもう安全ではない。おもちゃを足場に柵を越えそうだ。
バランス的に腕が弱い。腕の運動をさせようとすると、嫌がる。
ハイハイをしない子は転んだとき手がつけない、と言うが、
手がつけない子がハイハイをしないのだと思う。

最近、不自然に顔をくしゃっとする。
私の歪んだ笑顔まで真似するのが、嫌なような、嬉しいような。