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映画『怪物』だーれだ?

 

映画『怪物』を観た。

ネタバレしない程度に書くけれど、自分の思いと重なる映画だった。

人は勝手に、人の悪意を想像する。

私は小さい頃から、人は悪意に満ちていると教わって育った。そこには私自身も含まれていて、生まれながらにして加害者だった。私のやっていないこと、考えていないことが、日々事実となる世界。ステレオタイプから外れるだけでも悪。それが、周りから見たら正義なのだ。人は、悪者を決めた方がこの世界を理解しやすい。

私は、人が悪意に満ちていると思ったことは一度もないと思う。怠惰や臆病はあると思うが、そこにも背景があって、なるべくしてそれなりであるものだ。

映画の鑑賞者の観点は、現実にはないもの。多面的であり、全体像を捉えることが出来る。起こったことの全てに気付いてあげることが出来る。この映画を観ていると、何だか気付いてもらえたような気分になる。ほっとした。