続・今年もクワガタの飼育と観察日記
我が家にノコギリクワガタの、メスが来た。7月末のことだ。
元からいるのは、オス。うちでは7月の初めからノコギリクワガタを拾って飼っている。夏休みに入る2日前に、息子が友達から「ちょっと預かって」と言われて、メスをもらってきた。
息子のことをよく分かった友達だ。ありがたい。慢性的に体調が悪く休みがちな息子に対し、何かと学校に来なければならない理由を作ってくる。しかも、負担にならない言い方をしてくれている。空になった虫カゴを返しにまた学校へ行かないといけないではないか。絶妙だ。いつも先に登校して、「今日は来る?」って担任の先生に毎日尋ねているらしい。そう先生が言っていた。
もらったその日の夜から、2匹のクワガタは仲良くなり、ずっと寄り添って暮らしている。幸せそうだ。
幸せかどうかは、人間の価値観かもしれないが、子孫を残さずに虫カゴで独り暮らしをするクワガタに、申し訳なさを感じていた。放してやれば良いのに、とも思って。
さて、産卵の準備だ。
・土をたっぷり深く敷く。昆虫用マットとして売っている土が最適だが、おそらく100円ショップの腐葉土でもとりあえず産卵はできるだろう。
・産卵木を水につけて皮を剥き、少し乾かして、土に埋まるように置く。埋めてもその下に土があるくらいの土の量で。
・産卵木のそばに昆虫ゼリーを置き、交尾や産卵と食事が同時に叶うようにする。
10日間以上経ったが、まだ重なって寄り添って暮らしている。本当はメスだけを取り出して産卵セットに置いた方が、産卵には良いらしい。夜行性なので夜は、ガサッ、カラカラ、キキッ、ブーン、バチッ、と激しくオスがメスを追い回している。2匹で一緒に昆虫ゼリーに頭を入れている。元気いっぱい。
目的を叶えると早く死んでしまうらしい。幸せだなあ。