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今どきの小学校の運動会

 

全校児童で、流行りの『U.S.A.』で準備体操。大いに盛り上がり、楽しそう。三年生の息子も、一年生の娘も、背の順で真ん中の方で、なかなか見つけられない。その周囲には、全校児童が教室から持ち出した椅子がぐるりと並ぶ。

三年生の息子のダンスが輝いていた。動きは特別に上手くないけど、観客への笑顔アピールが抜群。得意を発揮しているのを見て、安心した。

娘が、私を見つけると、すごく嬉しそうに笑って、「徒競走、1位になったよ。」と落ち着いた声で報告。

徒競走は、男女混合。

スポーツとは本来、男女の体力差を競い合うものではない。小学生とはいえ、男児・女児・障害児である程度レースを分けてはどうかと思った。男子よりも走るのが早い女子はいるが、そこにある違いを理解して大人になってほしい。

しかも徒競走は、体力テストの成績順にレースが組まれている。運動に障害のある子同士でレースが組まれるのは理にかなったことなのだが。最終レースは必ず男子。女子の活躍はどこへ。

負けない、勝たないレース。運動に自信のない子が、運動会で嫌な思いをした経験、あるとは思うが。

負けることが問題ではない。負けたことに、誰も寄り添わなかったことが問題だ。

負ける、という経験を大切に。運動の得意な子、頑張った子が、賞賛される運動会であって欲しい。

三四年生の綱引き。車椅子のお子さんが、校庭のど真ん中で、旗を持って、審判をしていた。いいね。

昨年のアンケートに書いた。車椅子のお子さんが歩ける子向けのダンスを輪になって踊っていたのだけど、当然踊れておらず、介助の先生が車椅子を押していた。もっと「出来ること」があったはず。輪の中心で旗を振るなど、出来ることを、立ち位置を考えてみては、と。昨年は、みんなの輪に加えてもらって、嬉しそうにニコニコ「させられて」いた。

今年から、家族ごとに弁当を食べることが廃止になり、子供たちは教室で弁当を食べた。良かった。今までは、家族探しに時間がかかって、食事をとれずに午後の競技に出る子がいた。レジャーシートで昼食場所取りのために、子供の競技を見ない保護者がいた。それに、お母さんが早起きして祖父母の分も弁当を用意する姿、時代にそぐわない。昼食時の大混乱が、今年は無かった。

合理的な考えを持った校長先生が、少しずつ学校を進化させているようだ。

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