素晴らしき天然の創造物との共生
「触っちゃったよ、木の枝かと思ってさあ。」
と言いながら帰宅して手を洗う息子。
便乗して叫び声をあげて大騒ぎする娘。二人とも目を丸くして笑う。
知ってるよ。さっき見た。家の外の壁に止まってたでしょ。いかにも木の枝だよね。よく見れば足がある。
息子がその小さな木の枝に触ったら、急に羽を広げて勢いよく宙を飛んだらしい。もう一度見ると、壁ではなく、地面にいた。
すぐに検索してみた。「ツマキシャチホコ」というガの仲間だ。虫が嫌いな人、ゴメンナサイ。
今住んでいる地域は、昔から山だった土地。前に住んでいた埋め立て地に比べて、生物の種類が断然多い気がする。この素晴らしき天然の創造物たちと、ただ一緒にいるだけではない。様々な生物たちがバランスをとりながら存在しているからこそ、人間も生きている。人間の体そのものだって、どれだけ多くの菌類と共生していることか。