セミを素手でつかんだ


娘が虫を素手でつかんだ。去年まで、「アリさんこわいから公園やだー。」って言っていたのに。
弱りかけのセミを服につけてブローチにしていた。知らない間に虫と仲良くなっていた。私は普段たいして遊んでやれていない。保育園のおかげかな。
私も、小さい頃に、しょっちゅう虫かごを持って空き地を散策し、チョウやバッタを集めていた。黄緑色の網のフタの付いた小さな虫かごの中で、チョウはすぐ羽が取れるし、バッタはすぐ真っ白になるし、特にオンブバッタはおんぶのまま白くカサカサになる。死ぬと急にぞわっとして、慌てて高いところから虫かごの中身を撒き散らしていた。あんなに喜んで手づかみしたのに。
昆虫図鑑の内容はほとんど覚えていたのに、今はほとんど分からない。でも、これなあに、と子供に聞かれると、だいたい推測がついて、携帯で画像検索すると、すぐに名前を探し当てる。チョウなら、アゲハとキアゲハの違いとか、その幼虫の形とか、息子の好きなアオスジアゲハとか、シジミチョウやタテハチョウの仲間とガの違いとか、歩きながらそんな話をしている。
今日は、娘がセミのぬけがらを手でつかんだ。夜のうちに羽化したんだろうね。今の私は、もう生きた虫も触る気にならない。ぬけがらなんて、死骸と変わらない。
朝によく鳴くのはミンミンゼミやクマゼミ、アブラゼミやツクツクボウシは昼から、ニイニイゼミは日中ずっと、ヒグラシは夕方だけど早朝も少し鳴く。
今日、夜になってから帰宅するときに、娘が昼間とは変わったセミの声に興味を持った。鳴くというか、ただ「ジジッ、ジジッ。バタバタッ。」と激しい音。セミは夜は鳴かないから、飛ぶ音だけがするのか、それか夜のうちに羽化したセミが飛ぶ音かもね。そんなことを話していると、日々の疲れがずいぶん落ち着いた気がした。