誕生日がやってくる
誕生日を迎えるたびに、この一年の抱負を考える。
だが、前年の抱負が何だったか思い出せない。
目標が見つからなかったのだ。たぶん。
それはとても幸せなことで、ある意味、目標なんて無い方が良いのだ。
ここに至るまでは、目標ばかり見ていた。
走っていた。
目標を達成すれば幸せになれる気がしていた。
実際、たぶん半数の人は、喜びを感じるのだろう。
残りの半数の人は、目標が達成されてしまうと同時に虚無感を感じる。
もう一つ、誕生日を迎えるたびに思うのは、
自分が「誕生」したのだという不思議、「死」に向けて一歩前進したのだという事実。
自分が存在するのは一瞬で、あとは自分のいない時間が無限に広がっている。
最近、友達に連絡をとることを忘れていた。
これを今年の改善点としよう。
目標と呼ぶには薄っぺらなので、あくまでも改善点。
友達ってどんな仲の良い人も連絡を怠っていると、
親友から友達へ、友達から知り合いへ、降格していく。
周りの人をもっと大切にしながら、今のままで。
今のままでいるために必要なのは、停滞ではなく前進だ。
なりたい自分のイメージは、ある。
それが今年の目標。