:: rainbowdrops ::

細部派と全体派、要領を良くする秘訣

 

筆記がうまくいかない息子。

その息子に、ママの字が雑すぎると笑われた。
「まあ読めなくないけどね。」
とのこと。それ以来なんだか、ちょっとメモを取るのにも、とめ、はね、はらいが気になりだした私。

息子は一年生でまだ平仮名のみだけど、細部まで正確に書く。昨年まで、神経の麻痺で鉛筆もうまく握れなかったのに、しっかりした筆圧で書くようになった。不器用とも言えなくなってきた。ずいぶん頑張ったと思う。

まだ、黒板の書き写しはあまり出来ない。手の動きが遅いだけでなく、眼球も思い通りに動かない。取り掛かりも難しい。本人、かなりのストレスだろうと思う。連絡帳は、ほとんど先生の字。

本質的にやることが遅い子を、早く早くと急かしても、ほとんどが逆効果のようだ。いい加減で早く書いて、なんて言うと、無意識に綺麗に書いてしまう字を、意識的に「崩す」という作業が加わって、さらに時間がかかる。丁寧でもないし早くもない、ということになる。

私はいつも息子には、全体を見てごらん、と言う。細部に注目する癖は、視野を広げることでしか直らない。まずは一文字一文字のバランスを丁寧に、出来るようになったら、今度は隣の文字とのバランスを綺麗に書いてみる。次は、文全体のバランスを丁寧に整える意識を持つ。全体を見るようにすると、おのずと速度も上がる。

やる気が出なくて遅い時も同じ。全体を絵や図で見せると、スイッチが入る時がある。

仕事や家事が遅い人も同じ。要領の良い人に、秘訣を聞くと、手抜きだから、とほとんどの人が言うんだけど、いい加減と、要領の良さは、別問題。

細部よりも全体を見る癖のある人は、手落ちは多いが、全体を捉えているために、時間配分が容易だ。その結果、早い。いい加減だから早いのではない。

細やかな性質の人は、手抜きをするという意識を持たない方が良い。絶対に後回しをしない、全体を丁寧にやる、「完璧時短」を実践した方が、仕事は早くなると思う。

細かいから遅いのではない。全体を見ないから遅いのだ。

息子が持ち帰った連絡帳の表紙に、小さなシールが貼ってあった。「はがしてみてね!ぺろっ」の文字。一枚めくると、「がんばったね!」の言葉とイラスト。

低学年に合わせた対応をして下さる、理解ある担任の先生。ありがたい。