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駅のホームでの子連れマナー

 

昨日ちょっと珍しいことがあった。

幼児2人を連れて電車を降り、駅のホームからエスカレーターを降りようとしていた。大勢の人が、エスカレーターに合流しつつ、順番に乗っていった。私は、娘の昼寝用の小さなベビーカーを、誰も乗らない状態で押していた。娘は4歳だが、保育園に通っているので、まだ昼寝の習慣がある。ちなみに、上の子は5歳まで昼寝をしていてベビーカーが必要だった。

昨日私は、駅のホームで、列に入れていただいて、子供たちを順々にエスカレーターに乗せた。そうしたら、誰かに後ろから肩を叩かれ、「すみませんぐらい言いなさいよ!みんな並んでるんだから!」とひどい剣幕。40代前半くらいの、小綺麗な女性だった。

本当に珍しい。というか、初めてかもしれない。子供を連れて駅のホームにいると、まず必ずと言っていいほど、みなさん譲って下さる。駅でなくても、エレベーターでも、路上でも。住宅街の道を走る車でさえも、徐行して下さることが多く、みなさん気遣いがすごいなあと思っていた。

普段私は、子供と駅のホームでエスカレーターに乗る際、あまりに混雑していれば、列の後ろへ回って並んだりはしない。子供二人連れで流れに逆行するのは危険。子供とはぐれてしまい、子供は背が低いので、すぐに見えなくなり、ホームから落ちたりして大変危険だ。ベビーカーも人に当たってしまう。エスカレーターの近くで電車を降りてしまったら、その場でなるべく動かず、邪魔にならないよう配慮しながら列に入れていただけるのを待機する。譲っていただけたら、頭を下げて列に加わる。待機して一番最後でも構わない。

怒って声をかけてきた女性は、たぶん私が列に並ばなかったことに、子連れ親子のマナーの悪さを感じたのだと思う。私にもっと申し訳なさそうにしていて欲しかったのだと思う。

言い訳かもしれないが、私には、譲っていただけるのを待機していたことに、大きな問題があるとは思えなかった。彼女がきちんとした感じの品の良い方だったので、何だか悲しくなった。その場では正直あまり気にしなかったのだが、後から思い出すたびに徐々に苦しく思えてきた。

彼女自身がもともと持っている、横入りへの嫌悪感、または、子連れや子供に対する嫌悪感、それに真面目さと疲れが加わった、そういうものかなと想像した。私自身はとてもじゃないけれど、見ず知らずの人を叱りつけたり出来ない。

人に腹をたてることの多くの原因は、腹をたてる本人の中にある。目の前の事柄に対して、心の囚われを持っているということだ。自分が何に対して強い感情を抱くか、そういう目で自分自身を観察していると、ストレスは少なくなっていくのではないかと思う。